2010年04月07日

JR福知山線脱線事故の被害者ら「空色の栞」作製 安全願い6千枚配布(産経新聞)

 JR福知山線脱線事故の記憶を風化させまいと、事故の被害者や家族らが3日、事故当日の青い空にちなんだ「空色の栞(しおり)」を作製した。事故から5年となる25日にあわせ、安全への願いを込めてJR尼崎駅や沿線の駅周辺などで6千枚を配布する。

 しおりは縦約10センチ、横約5センチ。表には青空へ向かい羽ばたく鳥とともに「4・25 あの日を忘れない」というメッセージが、裏には負傷者の家族がつづった詩が印刷されている。

 この日は被害者らが兵庫県川西市で集まり、しおり1枚1枚に青いリボンを結びつけた。

 事故で次女が重傷を負った三井ハルコさん(54)=川西市=は「しおりを通して、事故への思い、安全への願いが人から人へと伝わっていってくれたらいいと思う」と話していた。

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2010年04月06日

【話の肖像画】KYバンザイ!(上)医師・鎌田實(産経新聞)

 ■リーダーは確固たる国家観語れ

 「空気読めよ」って子供たちまでが平気で言う時代。いつから日本はそんな窮屈な国になっちゃったんだろう? 好奇心のカタマリで、面白い人に会うのが大好き、そしてちょっぴりアマノジャクなカマタ先生。元気のない今の日本は「空気に負けている」とおっしゃる。足りないのは「政治家が語る明確な国家ビジョン」だって。ウン、ウンその通り!(喜多由浩)

 −−今の不景気の半分は「空気が作っている」と

 鎌田 2008年秋に「リーマン・ショック」が起きたとき、『いいかげんがいい』という本を書きました。お金への欲望が暴走し、経済が崩壊した結果、大変なことになっちゃったワケでしょ。何事も「『加減』が大事だよ」と言いたかったのです。ところが、日本はその不景気からいまだに立ち直れない。(他国に比べて)傷が浅かったにもかかわらず、です。この理由の半分は「空気」に負けているからじゃないですか。“よどんだ、くらーい空気”に感染しちゃっているんですよ。

 とにかく、このごろの日本人は「空気を読みすぎる」。人の顔色をうかがってばかりいるのです。そうじゃなくて、いろんな人間がさまざまな主張をする、「空気をかき回したり」「空気を変える」ような若者が出てくることが必要。「みんなと一緒じゃないとダメ」なんて悲しいし、つまんない国になってしまいますよ。

 −−若者や子供たちが溌剌(はつらつ)としていないし、おかしな事件も後をたたない

 鎌田 ボクはね、人間には「3つのつながり」が大事だと思う。人と人、体と心、人と自然の3つです。今はその3つともがバラバラ。人間関係はどんどん希薄になるし、心と体のバランスは取れない、自然も破壊されていく…これを総合的につなぎ直す作業が必要なんですよ。家庭、職場、地域のみんなでこの作業をするんです。それが国を再生し、日本人を元気にする。幸いなことに日本は、まだ「土俵を割って」いません。確かに土俵際の厳しい状況だけど、いまならまだギリギリこの国を再生できる。「これからが勝負だ」と思うのです。

 −−日本に合った「ウエットな資本主義」を提唱していますね

 鎌田 日本は貿易立国だから、「国家の上半身」は資本主義国家として、優れた商品をつくり、世界の競争に勝てる“筋力”を持つことが大切。その一方で「下半身」は子育て支援や、医療、教育に温かく、血を通わせて、「分厚い中流」をつくる…。グローバリズムというか“何でも競争”で合理性ばかりを追求する「ドライ」な資本主義は日本人に合っていません。

 それから資本主義で大事なことは“お金を回す”ことです。世界最高といわれる個人貯蓄の10%でも消費に回してくれれば、不況なんて吹っ飛んじゃう。お金持ちは自分のためじゃなくて若者の雇用のために使う…それが経済を活性化させる。その昔、「救国国債」を出したのと同じ発想ですよ。まだまだやれることはあるんじゃないですか。

 −−そうならないのも「空気」? 将来への不安がお金を使わせない

 鎌田 いま、何よりも大事なのはね、日本のリーダーが確固たる国家観を国民に語ることです。「こういう国を5年後につくりたいから、2年間は協力してくれ、がまんしてくれ」というような明確なメッセージです。『友愛』じゃ、何が言いたいのか、さっぱり分かりませんよ。ボクはこの10年間、政治家の「泣きたくなるような」見事な演説を聞いたことがない。自民党でも民主党でも、です。これでは若者は将来に夢を描けません。いまほど、「政治家が語る物語」が必要なときはないと思います。

 −−同感ですね。政治家には高い理想、明確なビジョンを語ってほしい

 鎌田 例えば増税問題です。国の財政状況を見ると、公共投資はどんどん減らしてしまったし、国防費もこれ以上下げられない状況。だったら甘っちょろいことを言ってないで、「税金を上げるしかない」とはっきりと言うべきです。日本の税金の水準はまだまだ他国に比べて低いのですからね。例えば、「2年後に消費税を上げる」と宣言するだけでも“駆け込み需要”で消費は拡大する。こうしたハンドリングがどうにもヘタくそですね。

                   ◇

【プロフィル】鎌田實

 かまた・みのる 医師。昭和23(1948)年、東京都出身。61歳。東京医科歯科大学医学部卒。諏訪中央病院(長野県)で地域と一体となり、患者の心のケアも含めた医療を推進(現在・同病院名誉院長)。チェルノブイリやイラクでの医療支援にも携わる。平成12年、『がんばらない』がベストセラーに。最新作は『空気は 読まない』(集英社)。

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2010年04月02日

医薬品のネット販売規制は「適法」 東京地裁「合理性認められる」(産経新聞)

 昨年6月施行の改正薬事法で一般用医薬品(大衆薬)の通信販売が大幅規制された問題で、健康関連商品ネット販売大手2社が「規制は営業の自由の侵害にあたり憲法違反」として、国にネット販売継続の権利確認などを求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。岩井伸晃裁判長は「規制の目的が健康被害防止など公共の福祉に合致するのであれば、必要性や合理性が認められる」として訴えを全面的に退けた。

 提訴していたのは「ケンコーコム」(東京)と「ウェルネット」(横浜市)の2社。

 岩井裁判長は「ネット販売では購入者の状態を直接見聞きしたり、(販売が許可された)薬剤師など有資格者が販売しているかを確認したりすることが困難」と安全性の問題点を指摘。

 一方で、将来的に副作用に対する消費者の認識や情報通信技術などに変化が生じた場合は、「新たな状況に応じた規制の見直しが図られるのが改正法の趣旨にも合致する」として、現行規制の継続を永久に認める判断ではないと付言した。

 原告側は判決後の会見で、「国側の主張をなぞっただけの不当な判決」として控訴する方針を示した。

 判決によると、改正法は大衆薬をリスクに応じて分類。省令でビタミン剤などリスクの低い第3類を除き、毛髪薬など第1類と風邪薬や漢方薬、妊娠検査薬など第2類のネットなどでの販売を「危険がある」として禁じ、離島など一部のケース以外は対面販売を原則とすることを定めた。

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